商売をしている以上、損得勘定をすることは確かに大事なことではあるのですが、金の亡者のように「カネ・カネ・カネ」ばかりだと人として付き合いきれないですね。
正直なところ、私がもっと若くて自営業を始めた頃は、結構損得勘定ばかり気にしていた気がします・・・。
というのも、商売経験ゼロからスタートしたので、お金を稼ぐのに必死だったというか、経験が全くなかったのでゆとりがなかったですね。失敗ばかりでお金は減っていくばかりでしたし、必死でしたね。
でも、長く続けていくうちに、少しずつ商売って損得勘定ばかりじゃないなと気がつきました。
損得勘定ばかりの人の傾向
商品やサービスを金額でしか見ない
損得勘定ばかりの人は「これは高い」「これは安い」というように、品物やサービスの「良し・悪し」ではなくて、「安い・高い」の金額にしか目を向けない傾向があるように思います。
商品やサービスが出来上がる過程や苦労などは無視して、出来るだけ安いものばかり選んだり、値段を安くすることばかり考える傾向があるようです。
そういう人はものの本質を見間違いやすいように思います。
本質が見えないということは、商売もうまくいきにくいということに繋がるかもしれないですね。
儲からないことはしない
お金が儲かりそうなことしか興味がないので、他人に対する態度が人によって変わりやすいです。
お金持ちそうな人にはペコペコ近づき、お金持ちじゃなさそうな人にはつっけんどんな態度や横柄な態度を取る。
そういう人には同じような人しか集まらなくなるので、まさに人間関係が損得勘定になりがちです。
縁(¥)が切れるとそれまでです。
損得勘定を気にしなくなるとどうなるのか
人が集まってくる
「商売=お金を稼ぐ」という発想だけだと、お金にしか焦点が向けられないため、なぜ商品やサービスを売ってお金が頂けるのかの本当の意味を理解できません。モノやサービスを右から左に動かしているだけです。いつまでたっても、同じことを繰り返すだけです。
反対に「商売=人に役立つこと」という発想に変われば、お金には焦点が向いていませんが、自然と人が集まってきます。人が集まるということは、商売がうまくいきやすいということに繋がると思います。但し、それなりに時間はかかると思います。
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論語の本を読んでいると、『君子は道を謀りて、食を謀らず(子曰、君子謀道、不謀食)』という言葉にピンときました。
この意味は、『人格者は、道を追い求めるが、食を得ようとはしない(すぐ目の前にある利益には目もくれない)ものである』という意味だそうです。
この言葉の続きには、「学んでいれば、いつか俸禄は与えられる」というような意味の言葉が続きます。
まとめ
私の体感では、損得勘定ばかり考えていた時よりも、損得勘定をさほど気にしなくなった時の方が、物事がうまくいくのかな~という気がします。
もちろん商売なので損得はきちんと考えなくてはいけないですが、あまりに露骨だったり、自分の利益のことばかりだとどこかで歪みが出てくるのかなと思います。
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