さて、タイトルの通り、好きなことを仕事にして本当に飯が食えるのか?
『好きなことを仕事に』は誰もが一度は考えそうなことですね。
実際にいま悩んでいる方もおられるのでないかと思います。
今日は「好きなことを仕事する」について深堀りしていこうと思います。
私自身、自営業を20年近くしていて、40代後半に差し掛かっていますが、ほとんど雇われるということを経験せずにここまで好き勝手に(かどうかは分かりませんが)仕事してきました。
だから少しは的を得たコメントができるかもしれないです。
好きなことを仕事にできる・・・かもしれないし、できないかもしれないです。。
じゃあ実際にどうしてそう思うのかを具体的に書いてみようと思います。
好きなことを仕事にすることはできるのか?
私がなりたかった職業
ここではこのブログの筆者がなりたかった職業を洗い出していますが、このブログを読まれている方ご本人のなりたかった職業を洗い出してみてください。
なりたかった職業
- サッカー選手
- 文筆家
- 日本史の先生
サッカー選手
最初になりたいなと思ったのは、サッカー選手です。小さい頃観たワールドカップのアルゼンチン代表のマラドーナやカニージャの影響が強いです。
また、小学校の頃にキャプテン翼が少年ジャンプで連載を開始したので、いつもサッカーボールを蹴って学校に通っていました。
あの頃は本当に夢がありました。でも、あくまで憧れですね。
文筆家のようなもの
漠然とでしたが、小学校の頃は、『文筆家みたいなもの』になりたかったというのがあります。
これは案外本気でした。
小学校の頃、『ゲームブック』というページをめくるとモンスターと遭遇したり、お宝を発見するようなゲーム本が流行っていました。
またファミコンの『ドラクエ1』が出た頃だったので、そのようなゲームに影響されてゲームのシナリオを書くのがとても好きでした。
実際にものすごく楽しくて、時間を忘れるくらいに熱中していました。
でもある日、学校から家に帰ると、書いたものすべてが机の上からなくなっていました。
聞くと父親がすべて捨ててしまったとのこと。
あの時に受けたショックは今でも忘れませんし、今でもその件に関してはまだ心に残っていますね。
自分の子供には親が夢を潰すようなことをしてはいけないと思っています。
親としては、もうすぐ私が中学に上がるし、いつまでもこのようなことをさせてはいけないという思いがあったのでしょうけど、辛かったですね。
日本史の先生
日本史の先生にもなりたいと思った時期がありました。
小さな頃、徳川家康などの伝記の漫画を読んでいた影響からか、歴史が何となく好きで、将来は歴史の先生にでもなりたいなという希望もありました。社会の成績もよかったですし。
高校時代の途中まで日本史の成績はかなり良かったのですが、日本史の授業で当時信頼を寄せていた先生がとてもショックなことを話したことをきっかけで急激に日本史に関する興味が失せて、それから全く勉強しなくなり、日本史の先生になろうという気が全く失せてしまいました。
なりたかった職業になれているか?
なりたかった職業になれているか?
- サッカー選手 → ✖
- 文筆家 △ → ブログを書くこと(本職ではない)
- 日本史の先生 △ → 歴史に関わる仕事(本職・自営業)
そんな感じで、残念ながら、小さい頃になりたかった職業にはなれていません。
『サッカー選手』は論外ですね。箸にも棒にも掛かりませんでした。そもそもネットもない時代でしたし、近くにサッカークラブもありませんでした。そもそもどういうアプローチをすればいいかもわかりませんでした。
『文筆家』にもなっていないです。
『日本史の先生』ですが、こちらもなれていません。途中でやる気をなくしたので。
ただ、よくよく考えると、昔やりたかったことに近いことはしている気がします。
どういうことが近いのか以下に書きました。
なりたかった職業に近いことはやれている
こうしてブログを苦もなく書いているのは、昔の『好きなことをひたすら書いていた名残』のような気もしています。あの頃やりたかったこととは少し違いますが、文章を書くという点ではやりたかったことに近い気はします。ただし、ブログを書くことは実際の職業ではないので、微妙と言えば微妙ですね。ただ、文章を書くのは苦ではないです。誤字脱字の多さは問題ですが(__)
また、日本史の先生ではないですが、歴史に関わる仕事はしているのでこちらも小さな頃好きだったことに近い気がします。こちらの方がより今の職業にかなり近いです。
自分でもこうして分析してみて初めて気がつきました。びっくりした・・・。
もしかしたら、人って結局自分がなりたい方向に向かっていくのかもしれないです。
自然な流れというか、目に見えない力が働いて、自分に合った道に自然と向いていっているのかもしれないです。
なりたい職業に『近い分野』なら難易度が下がる
上で私が書いたように、正直、プロのサッカー選手になって飯を食うのはハードルが高いです。かなりの狭き門ですね。
でも、これを『サッカーに関する仕事をしたい』にザックリと広げると何とかなる気がします。
サッカーのフィジカルトレーナーを目指すとか、サッカーのブログ書くとか、サッカーのYouTubeを配信するとか。
既に多くの人がそのようなことをやっているでしょうから、何か切り口を変えて挑戦するというのもありだと思います。
何もサッカーそのものに焦点を当てなくても、例えば、サッカーシューズに焦点を当てるとか、マラドーナについて調べまくってマラドーナの専門家になるとかですね。
まあ思いつきで発言しましたが、考えれば切り口は色々あるんじゃないでしょうか。
これが『なりたい職業』に近い仕事です。
やりたいことは結構実現できている
私自身、なりたかったこと以外に重視しているのが、『やりたいことをやること』です。
実は『なりたいこと』もそうですが、『やりたいこと』を重視した方が、満足度の高い暮らしができるのではないかと思います。
実現できていること
自分で稼いで暮らすこと・・・ずっと自営業として自分で稼いで暮らしています。借金もしたことありません(住宅ローンはありますが)。
海外で暮らすこと・・・実際に20代でタイに三年半ほど住みました。
子供と遊ぶ時間を沢山持つこと・・・時間に融通が利くようにしているので、子供との時間を沢山持つことができています。
自由に縛られない仕事をすること・・・他人に時間をコントロールされないように意識しています。
歴史に関わる仕事をすること・・・歴史に関係のある仕事をやっているので、楽しいです。
好きなことを仕事にするには
才能
ひとつは、その道の『才能があるかどうか』かなと思います。
才能なんか関係ないよという人もおられると思いますが、やっぱり個人的にはあるよなと思います。
特にその職業の上位に行く人はそれなりの才能にも恵まれている人が多いのは事実じゃないでしょうか。
ただ、才能がないから好きなことを仕事できないか?と言われるとそうでもない部分もあります。
努力
努力も才能のうちと言いますが、確かに努力で何とかなる部分も大きいです。
野球やサッカーのように才能がないとそもそも戦いの土俵にも上がれない職業ばかりかというとそうではなくて、多くの職業は努力次第で何とでもなるのじゃないかなと思います。
個人的には『努力>才能』と信じたいです。
勝手に体が動くかどうか
これは自分でも大事なことなんじゃないかと感じていることです。
仕事をしていて詰まらないことは正直全然やる気が起こらないんです。
例えば、私は不器用で大工仕事が特に苦手なのですが、そういうことは苦痛で仕方がないです。
でも、文章を書いたり、本を読んだりするのは苦手ではなくて、むしろ率先してやりたい方です。
私が今やっている仕事は正直ほっといてもやるというか、楽しいから続けられているというのは確かにあります。
その他、10年以上テニスのサークルの運営とかもしていますが、もう全然苦じゃないです。無償でやってますけど。
体が勝手に動くという感覚です。これ結構大事。
需要があるかないか
実際に私の周囲でも好きなことを仕事にしようと頑張っている人もいるのですが、人によっては、そもそものアプローチがちょっと問題だと感じることがあります。
そもそも需要があんまりない仕事なのにやれると思い込んでいること。
世の中は需要と供給で成り立っていて、当然ながら、マーケット(市場)が小さいと、いくらその人が有能であったとしてもお金にはならないです(なりにくいです)。
需要がそれなりにあって、供給できる商品やサービスがないとビジネスとしては成り立たないです(成り立ちにくいです)。
特に技術を売りにする人はこのことを忘れやすいので注意した方がいいです。どうしても視点が技術にばかり行きやすいですからね。
もっと言うと、年々人々が望むものも変わりますし、人口や年齢構成も変わってきます。その辺も頭に入れておかないと長いこと続けるのは難しいかもしれません。
マーケットには常に敏感になっておいた方がいいです。
自分の棚卸
棚卸というのは、簡単に言えば、自分のことを一度分析してみましょうということ。
上で私がやったように、自分が昔なりたかった職業や、やりたいことを棚卸してみるのも大事です。
そういえば、昔は料理をするのが好きだったな~とか、物を作るのが好きだな~とか、自分を分析してみます。
その中で今でも自然にやっていることなどあれば、それを手掛かりに自分がやりたいことを探してみると良いと思います。
お金
やっぱりお金は要りますね。何をするにも。
生活するにはお金が要りますし、何かの職業を目指すには大学に通ったり、資格を取ったり、スクールに通ったり。
全くゼロからスタートというわけにはいかなさそうです。
クリエイティブな人は大化けする可能性がある
特に無から有、何かを生み出せるクリエイティブな人は強いと思います。
インターネットの時代なので、アーティストやプログラマーなどが作るクリエイティブな作品は一気に日本だけじゃなく、世界にも広がる可能性があると思います。
クリエイティブな人は発信力を高めると良いと思います。
但し、有名になればなるほど大きなストレスを抱えやすくなるはずなので、才能があるけれども、目立ちたくない人は、顔出しNGなどしておいた方が良いかもですね。
注意すべき点
ここはおさえておきたい
- 好きなことばかりでは仕事は回らない
- こだわりが強すぎるのも問題
- 人生は長い
好きなことばかりでは仕事は回らない
例えば、自分の好きな絵だけを描き続ければ良いというものでもなくて、生活するなら描いた絵を売らなければ食べていけませんし、そのためにはマーケティングもしなくてはならないです。
インターネットで販売するなら、売れたら梱包して発送しなくてはならないとか、ギャラリーに営業かけたりとか。
また、稼いだお金は税金を払わなければならないなど、自分で仕事をするなら、やりたいこと以外にも様々なことをしなくてはいけないのです。
だから、自分で飯を食おうと思ったら、総合力が必要かなと思います。
こだわりが強すぎるのも問題
好きなことなので、こだわりが強いのは悪いことではないです。
ただ、どうしてもお客さんあってのことなので、ベストなバランスを考えないといけないと思います。
例えば、こだわりのラーメン屋があったとして、『うちは客を自分が選ぶ』とした場合、その他大勢を切り捨てることになるので、どうしても販売価格を高く設定しなくてはならなくなります。
周囲のラーメンの相場が850円ぐらいだったとしても、自分のところは1500円ぐらい、場合によってはもっと高く設定しなければ採算が合わないということになります。
もしそれだけの需要がある場所にポジショニングできていて採算があえばそのままのやり方で良いですが、もしそうじゃないならそのこだわりは一度棚上げしないといけないです。
こういう問題は、技術や知識を売りにしていたり、こだわりが強い人に起こりやすいようです。
人生は長い(これ大事)
やりたいことをやるというのは良いことです。ただ、人生は長いです。
例えば、野球で飯を食おうと思えば、プロ野球選手になれたとしても、長くても40代前半ぐらいまでが限界でしょうか。そこまで活躍した人は監督とかコーチ、解説者としての仕事などが沢山あるでしょうが、30代より前に現役を引退した場合などは、もっともっと長い人生が待っています。
プロゲーマーなどでも、同じように多分選手寿命もあるでしょう。
以前、システムエンジニアの人と話をした時に、年を取ってから、ずっとパソコンの画面を見続けるのが辛いとか仰っていました。
年を取ることも織り込んでおいて、どのようにして若い頃とは違う働き方をするかも含め、いろいろと考えないといけないのかなと思います。
まとめ
好きなことを仕事するには、まずは前提条件として、
前提条件
- 『才能がある(方がいい)』
- 『努力できる』
- 『需要がある』
- 『自分の棚卸をする』
- 『お金』
以上のことはやはり必要かなと思います。
但し、私のように、道は随分それたけれど、ある程度やりたいことができているという例もあります。むしろこちらの方が簡単なんじゃないかと思います(笑)競合が少ないですし。
まっ。結局、自分次第ということですね。サラッと言ってしまえば。
好きなことを仕事にするのは難易度高いこともありますが、好きなことに近い仕事をするのはやや難易度低い印象です。但し『長く続けるのは大変』というのは付け加えておきます。
人生について一度じっくり考えてみる時間を作るのも良いかもしれませんね。
もし何か自分で仕事をしたいという方がおられたら、このブログには自分が経験した自営業のことを沢山書いているので読んでみられてください。