ビジネス(商売)だけでなく、人生においても前向きさや自己肯定感が高い方が良いと言いますよね。
でも、正直その考え方には個人的には少々懐疑的な見方をしています。
というのも、正直、ポジティブ過ぎたり、プライドが高過ぎるとマイナス面も大きいのではないかと思うからです。
ポジティブ過ぎる人に起こりやすい弊害
客観的な自己分析ができていない
まずはじめに、ポジティブ過ぎたり、プライドが高過ぎると客観的な自己分析ができにくいのかなと思います。
あるスポーツのコーチ業の人の場合、『自分は技術や教えることにかなり自信があるのでそれを活かして仕事を取りたい』と言ったり、『僕のコーチを受ける人は幸せですよ。だって僕の教え方最高じゃないですか』とか言っていました。
私はその人の客の一人だったのですが、個人的には「いやいや、正直技術や教え方のレベルが高いかどうかはよくわからないし、客はそんなこと求めていない。ちょっとナルシストみたいで気持ち悪い。」と思って聴いていました。実際にこの人、それで食えてないし。
要は、本人の分析と客の分析との間にギャップがあるんですよね。
そのうち私はいろいろ耐えられなくなって、その人から離れました。
あんまりポジティブ過ぎる人はこんな感じで、自分を客観的に見ることができないので、正直付き合いにくいなと感じます。
また、理想と現実が全然マッチしていないのに現実を直視しようとしなくなるのも問題ですね。
ポジティブ過ぎると鈍感、KYになりやすい
ポジティブだったり、プライドが高過ぎると、周囲で起こることに鈍感だったり、空気が読めないことも多いのかなと思います。
というのも、物事のポジティブな面ばかり見るというのは、ある意味、ネガティブな面に蓋をして見えないようにしてしまう恐れがあるからです。
もちろん、ネガティブ過ぎる人より、ポジティブな方が良いように思いますが、あまりにもポジティブ思考過ぎると、本来は目を向けなくてはならない面が見えにくくなるのかなと思います。
反省しない・反省のポイントが間違っている
それから、ポジティブ過ぎると、何か反省すべきことがあったとしても、見逃してしまうことがあるのかなと思います。
先述のコーチ業の人の場合、それとなく気づくように彼の悪い面を私としては伝えていたつもりだったのですが、彼の場合は自分に自信があり過ぎて、そのサインを見過ごして、曲解してしまいました。
普通、サインに気が付ければ、反省して次はしないように気をつけますよね。
でも自信があり過ぎると、周囲に起こるいろんなサインに鈍感になるので、人がせっかく出したサインをなかなか見抜けなくなるのかなと思います。
そもそも、ほとんどの人の場合、本当にその人が大事な人でない限り、ストレートにその人の悪いことを言ってくれるものではないのかなと思うので、それを自分で察することが出来るかどうかというのは想像以上に大事なのかなと思います。
実は疎まれていることを気づけない
前向き過ぎると段々人がついていけなくなって、人が離れやすくなるのかなと思います。
自信過剰だと、相手に自分の価値観を押し付けたりしやすくなるので、段々人がうざったく感じるようになるというのもあるのかなと思います。
それから、ポジティブ過ぎると、客が相手の熱量についていけなくなるというのもありますね。
相手がグイグイ引っ張っていくタイプだと、どうしても最初はその人に合わせていかなければと思いますが、段々同じ熱量に合わせるのが辛くなり、離れていくということは往々にしてあるのかなと思います。
また先述のように、せっかくこちらが悪いサインを出しているのに気づくことができないので、お客さんは失望して離れてしまいやすいのかなと思います。
まとめ
なぜ前向き過ぎたり、自己肯定感が高過ぎるのが問題なのかについて考えてみました。
もちろん、前向きなことは大事ですし、自己肯定感が高いのは大事なことだと思います。
ただ、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」であまりにもそれ一辺倒だといつの間にか人が離れてしまい、気づけば周囲に誰もいなくなったということにもなりかねないのかなと思います。
前向き・自己肯定感に関してあわせて読みたい
自信過剰や自己肯定感が高過ぎる人は、松下幸之助さんの以下の本を読むと良いです。