今回のテーマは、『自営業の廃業理由』です。
私自身も自営業ですが、毎日頑張ってあくせく働いています。
今のところ私の方の事業は大丈夫そうですが、でも『廃業』は明日は我が身かもしれません。
実際に、自営業をされている方がどんな理由でやめられるんだろう?と思い、自営業の廃業理由について少し調べてみました。
廃業を考えている方のために、最後の方に損しない廃業の方法も書いています。
自営業主の離職理由
上記は、総務省の平成24年就業構造基本調査・資料『自営業主の離職理由』からです。
自営業の離職理由
- 病気・高齢のため 40.4%
- 事業不振や先行き不安のため 12.3%
- 会社倒産・事業所閉鎖のため 8.1%
- 収入が少なかったため 6.7%
- 介護・看護のため 2.8%
- 一時的についた仕事だから 2.0%
- 出産・育児のため 1.7%
- 労働条件が悪かった 1.1%
上の中でも特に気になるのが、「病気・高齢のため」と、「事業不振や先行き不安のため」です。「会社倒産や収入が少ない」というのも「事業の経営不振」とほとんど同じのように思います。
「介護」に関しては私にも切実で、これからますます親が年を取っていけば、介護に関することも考えていかなくてはならないですね。
さて、この中でも特に気になった「事業不振」と「病気・高齢」について詳しく見ていこうと思います。
自営業の経営不振や先行き不安のための離職
実際には倒産はしていなくても、この仕事では食っていくのが難しいとか、もうこれ以上この事業を続けるのは厳しいという方がやめていくのでしょうね。
自営業は日本の社会では弱い立場で、社会的な保障もなく、退職金などは自分稼いで準備しなければならないなど、すべて自己責任のもとで事業を進めていかなくてはなりません。
事業がうまくいかなくなり、稼げなくなったらやっぱり将来が不安になるものです。
独立当初は意気揚々と自分のビジネスは必ず成功すると思っていても、最初の見通しと現実とは大きな開きがあることも多々あります。
だんだん現実が見えてきて、こんなはずじゃなかったと不安になるのもよくわかります。実際に私もそんな経験がありますから。
私も一時期、業績が伸び悩んでいた頃、このまま先に行っても大丈夫か?と考えた時もやっぱりありました。
自営業の場合は、自分で毎月コンスタントに収入を上げていかないといけないので、極端に業績が悪くてカツカツの月があると、「ほんとに俺これから大丈夫か?」と不安になりますよね。
特に思うように稼げなくて、手元資金を切り崩すときなんかは、「マジつらい」「やばい」と思います。
私は今でも新しい事業の初期投資でたくさんのお金を使う時は「つらい」と思います。
これまでネット販売を中心にやってきたのですが、実店舗を構えた時は、めちゃくちゃお金がかかりました。
めちゃくちゃと言っても、個人レベルなので大した額ではないですし、しょぼいお店ですが、これまで頑張って稼いだお金が飛んでいくのはマジでつらかったです。
特に預金残高がみるみる減るのを見て、本当に店なんか持つ必要ある?と思ったりもしました。
サラリーマンなら事業への投資なんかいらないですが、自営業の場合は、何やかやと仕事のためのお金がかかります。
事業への投資のお金なんてかけずに自分の貯蓄に回せればいいのですが、投資をしないと、やっぱりリターンもないんですよね。
話が逸れましたが、事業の経営不振で自営業をやめる方の理由はよくわかります。
自営業の2大つらいこと
正直、自営業で一番つらいのは、「お金がないこと」だと思います。
私もやっぱりお金がない時が一番辛かったです。
サラリーマンと違って、自営業はお金を自分で稼ぐだけにとどまらず、自分で生活費と事業のための資金をやり繰りしなくてはならないんですよね。
よくよく考えたら、かなりハードですよね。
資金繰りが理由で事業をやめようかなと考えている方はも多いと思いますが、以下に資金繰りに関することを書いていますので、ご参考にどうぞ。
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それから、自営業でもう一つ辛いのは、「仕事がないこと」。
自営業はサラリーマンのように仕事を与えられるわけではなくて、自分で仕事を取ったり、作ったりすることでお金を稼ぎますが、それがうまくいかない時は、「仕事がない」状況に陥り、結果、資金繰りに困ることになります。
マジで仕事がないのって辛いです。死活問題ですから。
以下は個人事業主向けですが、仕事を作る方法を書きましたので、仕事がなくて困っている方はどうぞ。
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病気や高齢のための廃業
自営業の場合、病気のため離職は収入がゼロになるということ
病気のために廃業というのは実際怖いですね。
私たち自営業は社会保険の面で、サラリーマンよりも厳しい立場にあります。
自営業の場合は、病気をして働けなくなった場合はその日から収入もなくなってしまいます。
そういう面では本当にサラリーマンは有給休暇もあっていいですよね。
またサラリーマンは「傷病手当金」と言って、病気やケガで働けなくなったら、最長で1年半の間、1日あたりの給与の約3分の1ほどの手当金を受け取ることができます。
自営業の場合は働けなくなったときのために、貯蓄をしたおいたり、保険にかけておくなどの事前の措置が必要ですね。
高齢のために廃業される人が一番多い
さて、自営業の離職理由のトップは、ダントツで『高齢のため』が一位のようですね。
高齢化の波は自営業にもやってきています。
上の数字は少し古いので、実際はもう少し高齢化による廃業は増えているかもしれないです。
実際に私の周りを少し見渡しただけでも、高齢者の自営業者は結構います・・・。
70歳を過ぎても現役で働いているというのは、すごいことだなと思うし、自分はそんな年まで仕事ができるかな?と少し不安になります。
ただ、やはり高齢者で働いている人を見ていて感じるのが、この人たちはいつまで続けられるのだろう?ということ。
以下は私の周囲で起きている実例です。
まずは、高齢の不動産屋さんの例です。
実例その1
別の例です。観光地に大きな土地を持っている方の例です。
実例その2
いずれも、廃業してそのまま放置してしまっては、正直もったいないですね。
若年労働人口は確実に少なくなるので、高齢のために離職された方の事業の力や規模の承継がスムーズに進まないと、日本の将来は心配ですね。
まとめ
自営業の2大離職理由
- 事業不振や先行き不安のため
- 病気・高齢のため
経営不振で自営業を諦める方の再起の方法
事業がうまくいかなくて、廃業するのはある意味致し方ない部分もあるように思います。
正直、自営業ならいつでも再起できると思いますし、サラリーマンをしながらでも、自営業の経験は活かせます。自営業の稼ぐ力ってそれくらいすごいと思いますよ。
自営業経験者なら、サラリーマンをしながら副業で稼ぐなんてことも比較的容易にできるんじゃないでしょうか?
また、一番下にも書いているように、小規模の事業をM&Aのプラットフォームを活用して売却できる方法もあるので、試してみられるのもいいかもしれません。
高齢のため事業を終える方の上手な事業売却の方法
高齢によって事業を廃止する場合は、スムーズに事業を承継できるように、M&Aの事業会社などに売却するということも考えられてもいいと思います。
(※身分・権利・義務・財産などを受け継ぐ場合は、継承ではなくて、承継が正しいそうです。)
自分ではもう価値がないと思っている会社でも、実は資産としての価値があることもあるようですよ。
借金がある場合でも、買取してくれる場合もあるとか。
多分、土地とか、機械や重機とか、システムとか、いろんな資産価値を加味した上で、買われる方もおられるということですね。
事業承継がうまくいかないと、自営業を終えた人や家族にとってもマイナスです。
また自営業が廃業することで、多くの雇用が失われ、経済にも悪い影響が起こるのは必至です。
ですから、もし事業をやめる予定の方や、既に廃業された方は、一度自分の事業を売ってみることを考えてみられるのもいいと思いますよ。
それがお金になり、次世代に繋がるのなら悪くないですよね。
【小規模M&Aのバトンズ】というプラットフォームがあるんですが、こちらのサイトでは小規模事業の売り買いができます。
「えっ?こんな事業が売れるの?」というような案件も多数ありますし、反対に買ってみたいなという案件もあったりします。
廃業する予定の事業をどうしようか迷っている方は登録してみてはいかがでしょうか?